転職理由が欲しい

2012.01.14

子会社への出向を命じられた管理職のKさんは、悩んだ末に出向条件を飲むことにした。厳しい出向先の仕事に耐えるKさんに、ある日事件が訪れる。「実のある転職を実現するためには、名を捨てる勇気がいる」。お題目としてはその通りだと納得出来るが、実際に転職する人の話をつぶさに聞くと、名を捨てることこそが難しいのだと、気づかされることがある。数力月前のこと、有名大手メーカーA社の管理職Kさんは、まさかと思ってい
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若年雇用問題は、日本で新しい政策課題

2012.01.08

若年雇用問題は、日本では新しい政策課題である。しかし、私がこの問題に関心を持ったのは、大学に奉職した頃(一九九五年)だから、かなり早い時期になる。今や大学卒業者は、新卒市場では高卒をしのいで、その大半を占めるにいたっており、若年雇用問題の深刻さを、大学関係者は身をもって体験せざるを得ない。何しろ、大学卒業者の二割(一一万人)が、進学も就職もしないでフリーター予備軍になる時代である。ニート(Noti
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転職を本命に考える?

2012.01.07

「逃げの転職はいけない(あるいは『失敗する』)」などと、精神主義的なアドバイスをする大人が少なくないが、困難な人間関係は、十分な転職理由になり得る。後で述べるように、転職は、「現在」と「次」の「差」が問題だから、現在よりもましな次の職場が確保できた場合には、転職を躊躇する必要はない。自分の職業人生にとって大事なのは、現在の職場で抱えている問題が、自分の人材価値におよぼす影響だ。たとえば、人事評価で
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コストは個人負担、ベネフィットも個人負担

2011.12.31

「職能資格」の制度がそれを維持するためにコストのかかるものであったのと同様、「技能資格」の制度はそれを維持するためにコストのかかるものだといってよい。前者において、それが雇用調整の柔軟性を制約することのコストであれば、後者において、それは異なる職業間の移動の柔軟性を制約することのコストとなる。あるいは前者において、それが内部昇進や内部移動に伴うコストであれば、後者において、それは再訓練に伴うコスト
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高度成長期に定着

2011.12.30

一九五〇年代も末に近づく頃、世界経済の安定的な成長の波に乗って日本経済にも成長の好循環が機能するようになった。春闘をつうじて高額の賃上げが毎年行われるようになり、また春闘に参加する組合や労働者の数がふえるようになったのはこの頃からである。春闘による賃上げ額そして賃上げ率が一九六〇年代から七〇年代の例の高度成長時代にめざましく高まっている事がわかる。それと同時に。この時期には賃上げ額の分散係数が目立
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